古来より戦いや儀式の場で使われてきた日本刀。その魅力は、いまなお衰えず、日本刀をテーマにしたアニメや展示会などで多くの人々を魅了しています。
本記事では日本刀の魅力・特徴・価値を決めるポイントなど、詳しくまとめました。日本刀に興味がある人はぜひご覧ください。
日本刀の魅力とは?
日本トレンドリサーチと永楽堂の調査により「日本刀が好き(買いたい)」という人は以下のポイントに魅力を感じていることが分かりました。
- 見た目がかっこいい・美しい
- 職人の技術を感じる
- 日本の伝統や美学を感じる
参考:「日本トレンドリサーチ」「永楽堂」
刀匠の手で生み出された日本刀は、繊細でありながらダイナミックな迫力があります。芸術品のような美しい刀身を眺めているだけで、日本の素晴らしさを感じられることでしょう。
日本刀の種類と特徴
日本刀には以下の種類があります。
- 太刀・大太刀(たち・おおたち)
- 短刀(たんとう)
- 脇差(わきざし)
- 打刀(うちがたな)
- 薙刀・長巻(なぎなた・ながまき)
それぞれの特徴をご紹介します。
太刀・大太刀(たち・おおたち)
太刀・大太刀は平安時代中期から作られた刀剣で、刀身が大きく刃が反っているのが特徴です。
刃が反っているのは馬上から剣を下ろして戦うためで、刃先は下を向いています。
刃長が2尺(約61cm)以上のものを「太刀」、3尺(約91cm)以上のものを「大太刀」と呼びます。
短刀(たんとう)
短刀は刃長が1尺(約30cm)以下の小ぶりな刀剣です。
その軽さから女性や子どもの護身用に使われていたほか、敵の首を取るためにも使用されました。
さらに現代でも天皇家の「賜剣の儀(しけんのぎ)」や神前式で使う小物の「懐剣」など、さまざまな儀式の場に短刀が登場します。
脇差(わきざし)
脇差は1尺~2尺(約30~60cm)の刀剣で、短刀とは異なり鍔(つば)が付いているのが特徴です。主に、太刀や打刀が扱いにくい狭い場所での戦闘や破損した場合の予備として使われました。
打刀(うちがたな)
打刀は日本刀の最もポピュラーな形状で、刃長は2尺(約60cm)以上のものです。
室町時代末期に流通した刀剣で、反りが浅く、脇に差したり保存したりする際は刃を上に向けます。
アニメやゲームなどで描かれることも多い刀剣「村正」や「虎徹」は、打刀を作成した有名な刀匠の名前です。
薙刀・長巻(なぎなた・ながまき)
薙刀と長巻は、平安時代から南北朝時代まで活躍した刀剣です。
刃や柄の長さは時代によって異なりますが、柄が5尺(約150cm)の薙刀もあったという記録が残っています。
日本刀の買取相場
日本刀の買取相場は以下の通りです。
- 特別重要刀剣:500万~1,000万円
- 重要刀剣:100万~500万円
- 特別保存刀剣:30万~300万円
- 保存刀剣:10万~100万円
手持ちの日本刀がどのランクに属するか不明な場合は、日本美術刀剣保存協会に鑑定してもらうことも可能です。
ただし審査スケジュールが決まっているため、いつでも鑑定を受けられるわけではありません。すぐに鑑定を受けたい方は「つるぎの屋」など日本刀専門店に依頼してみましょう。
日本刀の価値を決めるポイント
日本刀の価値は以下のポイントで決まります。
- 鑑定書がある
- 有名な刀工の銘がある
- 保存状態が良い
- 刀装具が揃っている
価値ある刀剣を購入したい人、高値で刀剣を売りたい人は参考にしてください。
鑑定書がある
先に伝えたように、刀剣のランクは鑑定書で判断できます。
作られた時代や刀匠の名前が判明しているという信頼性の高さから、価値も高くなりやすいです。
有名な刀工の銘がある
柄(つか)の部分に有名な刀工の銘があり、それが真実である場合には高い価値が付きます。
とくに「備前長船兼光」や「菊一文字」などは人気が高く、その分価値も高まります。
保存状態が良い
同じ年代や刀匠の作品でも、保存状態の良し悪しで価値が変動します。
刀身の錆が少なく刀装具の模様が綺麗に残っているなど、保存状態が良いものほど価値は高いです。
日本刀はキズや錆が付きやすいため、もし手元に刀剣をお持ちの場合は取り扱いに注意しましょう。
刀装具が揃っている
日本刀は以下のパーツで作られています。
- 刀身
- 鍔
- 目貫(めぬき)
- 小柄(こづか)
- 笄(こうがい)
これらのパーツが綺麗に揃っていると高い価値が付きます。
価値ある日本刀が身近に眠っているかも
日本刀の魅力は、美しい外観と日本の伝統を感じさせる技術にあります。
もしも手元に刀剣があるのなら、一度はプロによる鑑定を受けてみてはいかがでしょうか。
もしかしたら、その一本が日本の宝の一つとして登録されるかもしれません。